日本とフランスのヴィーガン対応の違い

みなさんはVeganuaryを知っていますか?

1月の1ヶ月間、ヴィーガン食を進めるイギリスのNGOの活動です。

2021年1月の参加者は2019年の参加者25万人に比べて2倍の50万人の参加登録があったとのこと
(参照:Statista

Veganuary Logo green

私たちは2018年からプラントベースのフレキシタリアンとして食生活を送っています。

東京でも色々なお店で「ヴィーガン対応」の表示や「植物性ミルク・植物性バーガー」などのメニューを見かけることが多かったなと感じた2021年でした。

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しかし、2021年末フランスに移住してからは、小さい町でもスーパーやレストランメニューにある「ヴィーガン・ベジタリアン対応」の多さに驚きました。

「Plant based News」が出したヴィーガンが人気の国ランキングTop10を見ると、ヨーロッパ各国が軒並み上位にランクインしています。
(参照:ハッピーキヌア

もちろんヨーロッパ内でも国によってその浸透度は様々で、フランスはヨーロッパ内でもその対応や浸透度は遅い方です。

今回は食生活の選択をメインにフランスと日本の違いを見ていきます。

ーヴィーガン?ベジタリアン?ー

まずは言葉の定義づけから。国際ベジタリアン連合の定義を見てみましょう👇

  • ベジタリアン:肉・魚介類およびそれらの副生成物を食べない人のこと
  • ヴィーガン:肉・魚介類・卵・乳製品を食べない人のこと

私たちの食生活の選択は以下の定義になります👇

  • プラントベース:植物由来原料から作られた食品のみ食べる人のこと (参照:グリーンカルチャー株式会社)
  • フレキシタリアン:基本は植物性食品を中心に食べるが、時には肉・魚も食べるという柔軟なベジタリアンスタイルを取る人のこと(参照:Ideas For Good

食生活だけでなく、ライフスタイルの選択でもあるのでその選択に至る理由は人それぞれです。

  • 宗教上の理由のため
  • 健康上の理由のため
  • 動物福祉など倫理的な理由のため
  • 環境保護の観点から

ーベジタリアン・ヴィーガン人口の違いー

🇯🇵Vegewellの調査で、2021年末の時点でベジタリアン・もしくはヴィーガンと回答した人は全体の5.1% フレキシタリアンと回答した人は全体の15.8%でした。
(出典『日本のベジタリアン・ヴィーガン・フレキシタリアン人口調査 by Vegewel』

取り組んでいる食生活アンケート結果グラフ

🇫🇷フランスでは2018年の時点でヴィーガンは全人口の5%、フレキシタリアンは全人口の20%を占めると考えられています。
(参照:France eco tour

個人的な見解としては日本ではベジタリアン・ヴィーガン人口はとても少なく感じていました。
また、ヴィーガン表記のあるお店も増えてきたとはいえ、少なく感じていました。
前述の通り、東京などの大都市では選択が増えましたが、小さい町に行くとその選択は途端に少なくなります。

一方フランスでは、移住して数ヶ月で「私ベジタリアンなの」と言う方にたくさんお会いしました。
町やスーパーでもヴィーガン認証のある食品の充実さや、レストランでのベジタリアン・ヴィーガンメニューのあるお店が多い印象です。

ー人口の多様性と関係はあるか?ー

2021年6月時点での

🇯🇵日本滞在の移民は全人口の2% (出典:日本出入国在留管理庁

🇫🇷フランスの移民は全人口の10% (出典:Insee

フランスの人口統計グラフ

人口の多様性、宗教の多様性は少なからず国民性に影響を与えていると思います。

日本は島国。「みんなと一緒」「ルールに従う」ことが美徳で当たり前です。

フランスは文化・宗教・人種が混じり合っているので「自分と違う選択をする人」が身近でそれが当たり前。

良い悪いではなく、お互いを理解しようとする国民性の違いを実感しています。

ー歴史的な食生活の違いは?ー

🇯🇵日本の伝統的な食生活は実はプラントベースで菜食がメインでした。

海に囲まれているので海藻や魚の摂取はありましたがハレの日のとっておきのご馳走だったのです。

なので日本ではペスカタリアンとして菜食と魚を摂取する方が多いです。

🇫🇷フランスの伝統的な食生活は内陸の土地が多くため、保存食・高カロリーが重視され肉・チーズの摂取が多く、世界的に有名であるデザートにもクリームや卵が多く使用されています。

なのでフランスではヴィーガンではなくベジタリアンの方が多く、乳製品は摂取する方が多いです。

ー終わりにー

色々と比べましたが、結局は「その人次第」というのが私の考えです。

情報が溢れ、多種多様な生き方が可能になってきた現代。

良い・悪いではなく「多様性を受け入れる」という必要性が、食生活だけではなく普段の生活や仕事の場面などでも日本で急速に広がっていくでしょう。

今後増えるであろう多様な食生活・ライフスタイルの選択を受け入れる社会性・価値観の変容・ビジネス・行政などのシステムの改正が日本でも早く進んで欲しいと感じます。

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